社労士(社会保険労務士)合格までの道は険しい。
社労士の試験は難易度が高く、その合格率は難関と言われています。
実務経験がある人やそうでない人も7つのポイントを押さえれば試験合格率は飛躍的に上昇するでしょう。
このサイトでは試験に合格するポイントや転職を考えた時にどの転職サイトが良いかを紹介しています。
社労士の試験合格率は?
社労士(社会保険労務士)の試験は毎年4~5万人が受験していますが、試験の難易度が高く、その合格率は6.5%と超難関の試験です。
ですがあるポイントを押さえることでその合格率は50~60%まで上昇します。
晴れて社労士試験合格となった暁には転職や独立といったことも夢ではありません。
社労士の資格試験を受験するのは40~50代の会社員がほとんどです。
恐らく年代的に会社でのポジションが上がったことにより会社の命令で「社労士資格を取得せよ」と言われた。
あるいは総務部、労務部、人事部、管理部など会社の人事にかかわる業務をされている方が、ちゃんとした資格を取りたいと思った。
また、将来を見据えて資格を取っておきたいと思う世代だから、社労士資格試験にチャレンジしようと思っている方が大半かもしれません。
すでに社労士試験を何度か受験された方や、社労士に関してある程度の知識がある方がこのサイトを訪れていると思われますので、社労士資格に関する詳細は割愛させていただきます。
このページでは社労士試験合格までに押さえておくべき7つのポイントと、試験に合格した後転職などはどうした方が良いか?などを”端的に”紹介しています。
社労士試験合格までへの道~ポイントその①~試験内容は年々難しくなっている?
平成30年の社会保険労務士試験の合格者は、合格率6.3%でした。
平成21年~30年の10年間の平均では6.5%ですが、平成27年はわずか合格率2.6%という狭き門でした。
これは平成27年の2月に社労士法が改正され、「社労士の補佐人制度が試験を難しくした」という説がありますが、補佐人は無資格でもできる被補佐人の代理人としての権利ですから、試験にはあまり関係ないでしょう。
将来的には社労士全員が特定社労士資格必須となり、特定社労士の資格を社労士試験に織り込む予定なので、すでに試験内容に特定社労士資格の内容を織り込まれているのかもしれません。
社労士試験合格までへの道~ポイントその②~体力勝負
試験日のスケジュールは
- 午前中10:30~11:50(80分)選択式:8科目
- 午後13:20~16:50(210分)択一式:7科目
という長丁場です。
1時間半のお昼休みはありますが、午前中の試験で体力と精神力、集中力を使い果たしてしまっては、午後の試験どころではありません。
体力には自信がある。または体力を回復するドリンクやサプリなどはわかっている。
でも脳をリラックスさせて集中力を高めるのはなかなか難しいです。
休み時間に少し寝る、午後に備えて勉強する、好きな音楽を聴いてリラックスするなど、その対策は人それぞれ。
午後は「択一式の時間配分」がキーポイントです。
7科目あり、各10問ずつあるので時間配分は1問あたり3分しかありません。
文章を読むだけでも1問あたり3分近くかかってしまうので、読み返したりしている暇はありません。
ざっと一通り読んでどんどん答えていかないと間に合わないのです。
次第に集中力が切れて、最後の方は問題すら読む暇がなかったと実際に試験を受けた方がよく落胆されています。
とにかくスピードと集中力を欠かさないのが勝負の分かれ目です。
社労士試験合格までへの道~ポイントその③~試験会場は出来るだけ近場で!
社労士試験は、申し込みの際に希望の会場を選択することができますが、受験会場の割り当ては申し込みを受け付けた順に行われるので、仕事の都合などで試験の申し込みが締め切りギリギリになってしまうと、自分が希望していない会場に割り当てられてしまう可能性があります。
昨年試験を受けた方に聞いたところ、家から2時間もかかる試験場になってしまい、そこに行くだけですでに疲弊してしまったとのことです。
それだけが原因ではないかもしれませんが、その方は結局不合格だったとのこと(6回目だそうです)
試験会場は大学のキャンパスが多い(一部高校や自治体の施設など)ので椅子が固い可能性があります。
以前は座布団や毛布の持ち込みはOKでしたが、現在は禁止となっています。
痔を持っている人、腰が悪い人、お尻の肉が少なく固い椅子だとすぐ痛くなる人は要注意です。
お尻にクッション性のあるズボンや、冷え性の人は少し厚手のストッキングなどを履いた方が良いかもしれません。
試験の本番は8月の最終日曜日ですが、会場はクーラーが効きすぎていることがあります。
冷え性の方は足や腰に使い捨てカイロを貼っておき、暑ければ使い捨てカイロがすぐ取れるようにしておくのも一つの裏技です。
簡単に脱ぎ着できるようなカーディガンなどを持っていくことをおススメします。
↑女性の場合抵抗があるかもしれませんが、写真のように2WAYで丈変更ができるカーゴパンツなどもおススメです。
自分の会場は8月下旬に送られてくる受験票に記載されているので、そこまでの交通手段と、その試験場の椅子や机の広さなどが事前にわかるようならリサーチしておくのも手です。
その大学や高校に知り合いがいないようなら、ツイッターでつぶやくか、2ちゃんねるなどで情報収集をしてもよいかもしれません。
とにかく当日は集中力を切らさないために、事前に出来ることは対策しておきましょう。
社労士試験合格までへの道~ポイントその④~一般常識には注意せよ!
一般常識は、試験が行われた年の前年度の世間情勢が試験範囲となります。
試験が行われるその年の5月に前年度の日本の情勢行政の白書が発表され、その白書の内容から出題される可能性が高いともいわれています
政府の政策の報道発表、厚生労働省白書、総務省の調査・統計データをまとめた報告書の報道発表などが出題範囲となりやすい傾向にあるので、ひととおり目を通しておくのがお勧めです。
通信教育の問題集や模試は、出題傾向から分析した予想問題を作成しているので、それらの問題内容は最低限把握しておくことが大事です。
社労士の資格取得の通信教育では資格スクエア
の講師は大手の予備校や大学で14年間にわたり受験指導してきたベテランの田口 愼哉先生が担当講師を務めているので人気があります。
↑社労士講師のカリスマ的存在田口 愼哉先生
もう一つ通信教育で有名なのはアガルートの社労士講座ですね。こちらは平成30年の合格率が24.3%と高く評判です。今なら「社労士試験合格講座」が9万円オフというのも魅力。
↑講師は竹田篤史講師と、大河内満博講師とこれまたカリスマ揃い。
社労士試験合格までへの道~ポイントその⑤~無駄にできない勉強時間
社労士の資格取得に向けて、必要な勉強時間は独学で1000時間、塾や通信教育500時間は必要と言われています。
ここで注目したいのは時間の差です。
普段からアシスタントなどで社労士の仕事に関わっていれば、難しい法律用語など普段からある程度の知識はあるかと思いますが、初心者の場合は難解な法律用語などについていけなくなります。
独学1000時間、塾通信教育500時間の差は大きいです。
500時間と言えば24時間で割ると約21日です。
当然21日もぶっ続けで睡眠をとらずに勉強など人間にはできないので1日2時間でも250日かかります。
独学1000時間の場合500日かかるので、1年間毎日2時間勉強しても試験には受からないということになります。
独学で1年で受かろうとすると毎日4時間の勉強が必要になりますね。
よほど毎日定時で仕事が終わって、通勤時間がほとんどかからない会社員か、暇な主婦でもない限り独学1年間で社労士の試験に受かるとは思えません。(誤解されたくないのですが、主婦が暇と言っているのではありません。中には稀に暇な主婦がいるということです)
500時間という大きさが解ったかと思いますが、なぜ独学と通信教育でこれほどの差がでてしまうのかというと、独学の場合「無駄な勉強をしている」といえます。
試験問題の傾向が分からない、法律用語が分からないなどの理由から「覚えなくても良いことまで勉強する」ために無駄な時間を使ってしまうのです。
その点資格スクエアやアガルートの社労士講座のような通信教育は試験の問題に出る傾向と対策がしっかりしているので、「ポイントを押さえた勉強が出来る」という強みがあります。
「インターネットで社労士試験 合格」と検索すると、【とにかく過去問題をひたすらやればいい】といった勉強法を紹介しているサイトがありますが、独学でそれをやっていると、結局は覚えなくても良いことまで勉強してしまい、結果的に無駄な時間が生まれるのです。
その点、通信教育や塾などの場合、合格に向けて何を勉強すればよいかをピンポイントで教えてくれるので、効率的に勉強ができるのです。
500時間を時給換算で、サラリーマン+主婦の平均時給を2,500円で計算すると、
500時間×2,500円=1,250,000円
なんと125万円です。わたしも電卓を叩いて計算してみてビックリしました。
この時間の無駄をどう考えますか?
社労士試験合格までへの道~ポイントその⑥~学習方法
通信教育の方が無駄が少ないという話をしましたが、当然自分でも試験内容の理解を深めるための学習は必要です。
そのためには「参考書の内容の理解をする」「過去問題集、未来問題集を反復する」と言ったことが必須になります。
参考書の内容は難解な内容が多いですが、実際にお仕事をされている方は自分の経験をもとにして、参考書の内容を当てはめて考えるという事が大事です。
実務経験がない場合は想像で理解するしかありませんが、想像力を高め、「まるで実際に自分が経験したか」のように理解するしかありません。
それが出来てやっと過去問題や未来問題などの問題集にチャレンジできるわけですが、ここでも想像力を働かせ、何度も同じ問題にチャレンジしてください。
ここでのポイントは「まるで自分に起きた経験かのように想像力を働かせる」という事です。
それと、意外にも参考書の備考や但し書き、注意書きに書いてある説明がは試験問題として出題されることがあります。
問題集⇔参考書と何度も行き来して理解を深めていきますが、その際ただし書きや注意事項、備考の解説等も必ず読む癖を付けましょう。
どうしても理解できないことや何度も同じ間違いをするようなら、参考書に自分で注意書きを追記するのも効果的です。
テレビである脳学者が言っていました。人間が最も記憶力を高める方法それは、
「見ながら、口に出して読みながら、書く」
ということ。
「見る=視覚」「読む=音声の情報が言語野(音韻・単語・文法・読解の四つの脳の領域)」「書く=右脳、左脳、前頭葉を交互に全てフル稼働」
とたしかこのような感じの事を言っていました。
「見ながら、口に出して読みながら、書く」ことで脳ミソをフル稼働するので、それが記憶に残りやすいとのことでした。
最低でも5回は問題集が解けるくらいまでになりましょう。
過去問は法改正の後のものだけで充分です。法改正が行われている場合は改正前のことを覚えても試験には出ません。
平成23年以前の労働基準法の過去問は無視して大丈夫です。
通信教育の場合は直前対策講座もあるので、独学でなんとかやりくりしようと思うよりはるかに効率的です。
社労士試験合格までへの道~ポイントその⑦~試験に受からない人の特徴
これから社労士の試験を受けようと思っている方、あるいは2回目3回目と何度も受験されている方。
試験に受からない人にはある傾向があります。
社労士試験で落ちる人の多くは「実務経験がある人」の方が多いのです。
なぜなら、実務経験が多い人ほど、実際に実務での出来事の知識が邪魔してしまい、法律の理解が疎かになってしまいがちだからです。
社労士試験は8つの科目の法律を深く理解する試験です。
「実際の実務ではこうなのに、、、」
という経験は関係ありません。
「実際の実務ではこうだけど、実は法律的にはこっちの方が正しい」
といった頭の切り替えがどれだけできるかがキーポイントになります。
社労士試験の試験範囲には詳しい実務の方法は含まれていないので、実は実務経験などは不要と言っても過言ではありません。
社労士試験の内容を理解することは、「法律の理解を深める」という事なのです。
もし実際の実務内容が法律と異なるのでしたら、「その実務は法律を守っていない可能性がある」とも言えますね。
そのような実務があるのでしたら、上司か、その会社と契約している社労士に訴えてみるとあなたのスキルが上がるかもしれません。
あなたはバリバリに実務をこなすことが出来る熟練者かもしれませんが、社労士の資格をまだ持っていないのなら実務の内容や経験はこの際忘れましょう。(仕事を放棄しましょうという話ではありません)
とにかく法律はどうなのか?という事に注力することで、社労士への道が開けると思います。
社労士試験に合格。転職で高収入を!
長い間の勉強の成果が実り晴れて社労士試験に合格。
「よし、これで社労士に成れるぞ」
と思うのはまだ早いです。
社労士試験に合格し、社労士資格を得てもまだ社労士とは名乗れません。
社労士として仕事をして社労士会に登録するには、社労士試験合格証書だけでなく、2年以上の実務経験が必要なのです。
実務経験のない人は、
「労働社会保険諸法令関係事務指定講習」
という講習を指定の通信教育と実際講習を受けて、厚生労働大臣の
「実務経験2年以上の実務経験があるものとみなす」
という修了証を得ることで、実務経験2年に替えることが出来ます。
晴れてやっと社労士と名乗れるようになりました。
特に大企業の総務部、労務部、人事部などに所属している会社員の場合、折角取った資格を単に会社の人海戦術の手続き業務などで発揮しているだけでは高収入は見込めません。
社労士になれば年収で1,000万円手に入るという触れ込みで一生懸命勉強してみたものの、開業してみると実際は年収どころか年商で100万円にも満たない上に、各都道府県の社労士会に毎年10万円程度の会費を納めなくてはならないので、サラリーマン時代に貯めた貯金を切り崩し、アルバイトもして食い繋いだ挙句に社労士として生きていくことを諦める人も多いのです。
開業してなんとか波に乗ったとしてもサラリーマン時代に会社からもらっていた給料と変わらないか、ちょっと昇進する程度かもしれません。でもそれでは社労士資格の持ち腐れです。
会社の命令で社労士の資格を取り、勉強するための教材費、試験費用もすべて会社持ちなのであれば仕方ありませんが、会社に黙って全て自腹で資格を取ったのであれば次に考えるのは転職です。(勿論その転職をを見越して資格取得しようと目論んでいるのでしょうけど?)
ここで転職する先が社労士の1号業務・2号業務に特化している社労士事務所などでは報酬単価はあまり高くないのが実情です。
報酬単価の高い3号業務を多く扱っているような社労士事務所に社労士アシスタントから入って経験を積み、いずれ独立することが社労士としての最終ゴール地点になるでしょう。
その社労士事務所の代表社労士が特定社労士なら、あなたも特定社労士になることを勧めてくれる可能性もあります。
社労士資格を取って開業して失敗するパターンの一つに、営業力の無さが挙げられます。
恐らく会社員時代の部署は労務、総務、人事部、管理部などのスタッフ部門に所属していた人が多いのではないでしょうか?
そういった中間的な部門の知識しかない場合、いきなり社労士になっても営業力(マーケティングスキル、やコンサルスキルも含む)が無いと、他のライバル社労士に勝てるわけがないのです。
将来的には、いずれ全社労士に特定社労士が義務化されます。
まだ特定社労士の少ない現代において特定社労士であることは、他の社労士との差別化になり信頼を得ることが出来ます。
裁判外の代理人になりますが、特定社労士は弁護士のような独占業務もできます。
このサイトに訪れて、社労士資格はあるのに良い転職先がなかなか見つからないという方は、巷にあふれている転職サイトなどではなく、管理部門特化型エージェント
のような、国家資格に特化したサイトに登録することをおススメします。
政府が提唱している「働き方改革」によって時代は確実に社労士を求めています。
折角取得した資格です。単なる企業の一社員(歯車)で定年まで働くか、新たな一歩を踏み出すのか?
60歳定年、または65歳定年後に社労士事務所に転職を考えるより、今。
体力もまだまだみなぎっている今が転職のチャンスです。